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南アの神秘の森へ スーパームーンの旅《下編》

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Dear Mataji
It was a very special night at that full moon night in Hogsback. I could feel my spirit was so free.
That full rainbow around the super moon , it was wonderfull. I just can’t forget it !
I love you so much ,my rainbow family.

今回下編をお届けする「南アの神秘の森 スーパームーンの旅」。
《上編》はこちらから→「南アの神秘の森 スーパームーンの旅《上編》」

マタジーの住むホクスバックは山々に囲まれた、森の中にある美しい町だ。
先月14日。68年ぶりに月がこんなに太陽に近づいたという満月「スーパームーン」。私とンペポと友人はそれに導かれるようにマタジーを訪れる旅を決行した。学校があったサナは残念ながら、夫と一緒にお留守番。
彼女に会うのは実に1年以上ぶり。

行く前のメールのやりとりで、彼女はこう言った。

「シスター、長い間会えなかったあなたが、スーパームーンに現れるというから、私の中にビジョンが生まれたの。
スーパームーンの夜は、あなたのために一夜だけのレインボーキャザリングを開くわ!」

マタジーが私をどれだけ歓迎してくれているかがわかり、私の心は熱くなった。
そして南アフリカで「本当の友達」を作ることがどんなに難しいのかを実感していた私は、彼女の言葉に心から感謝した。


マタジーと焚き火を囲んで



マタジーは、とってもスピリチュアルな女性だ。
彼女はクリスタルを熟知していて、今はシャーマンになる修行を積んでいる。
彼女を人をヒッピーと呼ぶ人もいる。

彼女が今暮らしているのは、78歳になるヨガの行者のおばあちゃんの裏庭にある小さなトレーラーハウス。
そこには彼女の薬を作る小さな工房が一緒になっていて、たくさんの薬草が置かれている。

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再会の夜、マタジーの工房で焚き火を囲んだ。
山に囲まれたホクスバックは春だというのにまだ朝晩は冷えこむ。

私たちは再会を喜び、夜遅くまでおしゃべりを続ける。

会えなかったこの1年分のことを伝え合い、何度も再会を喜び合った。

マタジーは不思議な女性だ。

たくさん知恵があって、スピリチュアルで、情熱的。
と同時に心の中に抑えきれない感情を持った女性でもある。

その夜のお月さまは、頬えむかのように私たちを照らしてくれていた。
明日満月を迎えるその形はほとんどまんまるだ。

真夜中のおしゃべりを終えて、ベッドに着く。
寝袋の中でしばらく目を開けて天井を見つめる。

山の中でマタジーと迎えるこのスーパームーン。

なんだか素敵な旅になりそうだ。


レインボーキャザリングの準備

翌日、私たちはピクニックを楽しみ、夕方からレインボーギャザリングの準備に取り掛かった。
持ち寄りの料理を一品ずつ作り、支度をする。
出発前に、彼女は天然香ンペポを使って私たちを浄化してくれた。

彼女は鷲の羽でできた扇子を片手に持ち、ンペポを焚くと、体中にその煙をくぐらせる。

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リンという女性の家に着いた時には既に夕方になっていた。

リンは南米で修行を積んだシャーマンで、マタジーの先生でもあった。

なんと彼女の家には大きな狼が二頭、放し飼いにされていた。
一頭は白くシベリアンハスキーに似ているものの、体はそれよりも遥かに大きく、ブルーとグレーの片方ずつ違う色の目を持っていた。フレンドリーな彼女は私のそばへ来ては体を摺り寄せて、立ち去って行く。

もう一頭は黒い狼。サイズこそシベリアンハスキーくらいのものの、決定的に違うのはそのオーラ。彼女はとても気難しく、敏感で、繊細。匂いを嗅ぎには来るものの、その姿に媚を売る気は全くなく、一瞬緊張が走る。

リン曰く、彼らは72%狼の血を引いているとか。
狼はアパルトヘイト時代に、白人がヨーロッパから南アフリカに警備に使おうと持ち込んだらしい。

私はいろんな色の花が咲くリンの家の庭で、花を摘み取って、トーキングサークルを飾る。
レインボーギャザリングが行われるサークルを「トーキングサークル」という。
これはネイティブアメリカンの文化で、話し合いの輪である。

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そしてマタジーはホワイトセイジの煙と祈りを、東西南北と全てのスピリットに捧げる。

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そしてトーキングサークルの真ん中にある聖なる火を熾す。

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レインボーギャザリングが開かれる


マタジーはトーキングサークルに入る前に、一人ひとりの体を浄化する。

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緑のマントを纏っている女性がリン。
とてもフレンドリーな彼女だけど、いるだけで存在感のある女性だ。

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聖なる夜に、聖なる火を囲んで


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(Photo by Joshua Newton)


8人ほどで始まったギャザリング。
日中はあんなに天気が良かったのに、山の天気は気まぐれだ。
さっきからポツポツと小雨が降っていた。

私は持ってきたブランケットで、もう眠たそうなンペポを包み込む。

そして全員で東西南北のスピリットに感謝を捧げ、いよいよキャザリングが開かれようとするという時に、どこにいたのか二頭の狼がトーキングサークルに入ってきた。
そして空へ向かって遠吠えを始めたのだ。

ワオーーーーン
ワオーーーーン

太陽はとうに沈んでいて、二頭の大きな狼のシルエットが空へ向かい遠吠えを繰り返す。

月まで届きそうな勢い。

私の鼓動は高くなる。

空は雲に覆われていたが、その雲の上に満月があることを、狼たちが改めて感じさせてくれる。

私たちは魂が呼び起こされるのを感じていた。


呼び寄せられた「虹の戦士」


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(Photo by Ray Hennessy)


一人、また一人と遅れながらも人が来た。
気がつけば15人ほどの輪になっていた。

オランダ系。
イギリス系。
インド系。
ベルギー系。
コサ族。
カラード(混血)。
フランス人。
日本人。
ユダヤ人。

ほとんどが南アフリカ人ではあったけど異なる民族が集まり、私たちは多民族の集まりになった。
あのホピ族の予言が頭をよぎる。
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When the earth is ravaged and the animals are dying, a new tribe of people shall come unto the earth from many colors, creeds and classes, and who by their actions and deeds shall make the earth green again. They shall be known as the warriors of the rainbow,
-Hopi prophecy

訳)
この地球が荒れ果てて、動物たちも死にゆく時、新民族がこの地球に現れるだろう。
彼らはさまざまな肌の色で、さまざまな宗教を持ち、さまざまな階級の人たちだ。
彼らの行いにより、この地球には緑が再び戻るであろう。
そして彼らは「虹の戦士」として知られるだろう。
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トーキングサークル

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(Photo by Dyaa Eldin)

トーキングサークルが開かれると、「トーキングスティック」を持った者だけが発言することができる。他の者は話を「聞く」。トーキングスティックは誰一人洩れることなく、一人ひとりの手に回ってくる。それは、サークルを囲む全ての者が発言するチャンスを持っていることを示す。トーキングスティックを持った者は、メッセージを最後まで誰にも邪魔されずに言うことができる。そして聞く側も最後まで、そのメッセージを聞くことで、「聞く」ということを純粋に体験する。

リンによってトーキングサークルが開かれた。

「偉大な魂よ。偉大な月よ。ただ今日、私たちはあなたを見ることができないけど、頭上にあなたを感じています。
今宵、私たちと共に儀式を一緒に過ごしてくれてありがとう。そしてここに集まった人との出会いにありがとう。降ってくるこの水(雨)にありがとう。火よ、偉大な火よ。常に私たちを暖かくしてくれてありがとう。そして私たちを母なる地球と一体にさせてくれてありがとう。」

トーキングスティックはサークルの中をゆっくり回る。

インド系 南アフリカ人のイシュヌの手にスティックが渡った。
「今夜、本当はここにくる予定じゃなかったんだ。他に行かなければならない用事があったんだ。でもなぜかその用事が突然キャンセルになった。だからこうしてこの席にくることができたんだよ。僕はこれを偶然だとは思ってない。
今夜、僕はここにくることになっていたんだ。」

オランダ系 南アフリカ人の女性はこう言った。
「最近夢に大きな狼が出てきたの。白いその狼の目は片方がグレーで片方がブルーだった。その狼はじっと私の目を見ていたの。そう、私はこの子の夢を見ていたのよ。」とリンの狼を指差す。彼女がこの白狼を見るのは初めてだった。

それぞれが呼び寄せられるように、このトーキングサークルに参加したことを話す。

そしてスティックは私の手に回ってきた。
そのスティックを少しの間見つめる。そひて目をつぶり、心の声に耳を傾ける。

「私はこのホクスバックにいる間、この神秘的な山々に囲まれて、魂が解放されるのを感じているの。
長い間この地に来ると約束していたのに、いろいろな理由で来れなかった。けれどこの満月の夜、私はこうしてこの聖なる火を囲み、ここに座っているの。私はただ、そのことに感謝しているわ。」

スティックは回っていく。

そこにあの78歳のヨガ行者のキャロルおばあちゃんが到着した。虹色のジャケットに、彼女の顔より大きなメガネをかけて、かわいいニット帽を被っていた。なんとファンキーな78歳なんだろう。思わず微笑ましくなる。

マタジーがお香を持ってキャロルおばあちゃんを浄化する。
そしてリンがキャロルおばあちゃんを隣に呼び寄せた。

おばあちゃんはゆっくりと腰を下ろす。

と、あの気難しい黒狼が彼女のそばに寄ってきた。私はそれをぼんやり眺めていた。
突然その黒狼は背中を地面に擦り付け、キャロルおばあちゃんに腹を見せた。

服従のポーズだ。

私は目を丸くした。
おばあちゃんはゆっくりと黒狼の腹をさすってやる。そして黒狼は去っていった。

一瞬ではあったが、キャロルおばあちゃんの魂を見たようで、私は秘かに感動していた。
彼女の生き方でもあるヨガ。彼女は本当に優しく、厳しく、穏やかで、精神が安定した女性だ。黒狼も彼女の魂に服従したに違いない。私は改めてキャロルおばあちゃんをリスペクトした。

スティックが彼女の元に回ると、彼女はインド哲学の本を取り出し、ページを開く。そして私たちが穏やかな精神で、全ての物事を受け入れて暮らしていけるよう、祈りと共にそのページを読んでくれた。

スティックは止まることなく回っていく。

ある人は辛い経験を持ち出し、それに立ち向かう強さを教えてくれた。
ある人は自然と共にある喜びを感じることを教えてくれた。
ある人は食事が私たちの体を作り出すので、健康な食事をすることの大切さ。また現代で健康な食事をすることがどんなに難しいかを訴えた。

スティックが私の元に再び回ってくると、私はあの旅から続く不思議な人生について話していた。

「私は東の果ての民族 日本人よ。あの年、そう、あれは10年前の2006年。私は日本からフェリーに乗って中国へ渡ったの。そしてその後、電車に乗ってモンゴルへ渡った。それからシルクロードを渡ってユーラシア大陸横断を始めたの。途中、私はヒッチハイクを始めたわ。宿もできれば民泊をした。ヨーロッパを旅した後、このアフリカの大地にスペインからフェリーで足を踏み入れたの。
そして私は自由自在に風のごとく、アフリカ中を旅したわ。ヒッチハイクと民泊を繰り返し、文化や自然、たくさんのことを学びながら旅をしたの。

だから私はこの地球上に暮らす民族が、私の民族と同じように、優しく人に手を貸してくれること知っているの。
豊かな人も貧しい人もいたけれど、それぞれみんな明るく暮らしていた。

アフリカのジャングルの奥地までも歩いて行ったわ。彼らは何も持っていなかった。完全な自給自足の暮らしよ。
でも「何も持っていない」と決めつけているのは私だと気が付いたの。

2年あまりの旅の末、私は南アフリカへたどり着いた。そして夫と出会いトランスカイで暮らすことになった。気がつけば私はアフリカに永住することになっていた。
何にも縛られず、身を任せて生きていれば、私はいつも何か漠然とした大きな力に守られていると感じたの。

旅をしなければ見えないことがたくさんあった。旅を通して世界を色眼鏡なしで見ることができるようになったの。だから私はその経験をこの聖なる火を囲む人たちとシェアしたいと思うのよ。」


リンがトーキンサークルを締めくくる時、小雨は既に止んでいた。スーパームーンはまだ雲に覆われていたが、そんなことはどうでもよかった。彼女は私たちの頭上に確実に存在していた。その証拠に、私たちの魂は解放され、とてもスペシャルな夜になったのだ。

私たちはハグをし合い、それぞれの家路についた。

スーパームーンを眺める夜


その夜、マタジーの工房で、私たちは満月とトーキングサークルの興奮を感じ、おしゃべりをしていた。
深夜になると、風に乗って雲が流されていき、そのスーパームーンが姿を現した。満月は太陽のように明るく光り輝いていた。私たちは焚き火を外に移動し、満月の下で朝の4時までおしゃべりをした。
マタジーの工房の隣からは山々のシルエットが見え、満月とその見晴らしが最高であった。

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(Photo by Linda Xu)

翌日友人の仕事の都合もあり、私たちはホクスバックを去らなければならなかった。

マタジーとキャロルおばあちゃんは二人で見送りに来てくれた。

「ありがとう。また来るから。その時はキャロルおばあちゃんに料理を教えてもらいたいの。」

私はキャロルおばあちゃんにそういうと、彼女はいつでも私を歓迎してくれると言ってくれた。
そしてマタジーとの別れ。しばしのお別れ。次はいつ会えるだろう。

「マタジー。また会おう。何度も会おう。トランスカイにも遊びに来て。私もホクスバックに遊びに来るから。」

そう言って抱きしめ合う私たち。そして彼女は愛おしそうにンペポを抱き上げた。
この旅でマタジーとンペポの間にも友情のようなものが芽生えていたようだった。

バイバイ、マタジー。また会う日まで。
次は1年後になんてならないように、会いに来るよ。
素敵なレインボーギャザリングをありがとう。
I love you so much!

帰りの車の中でンペポはグッスリ眠っていた。
私はぼんやりとあの満月の夜に想いを馳せ、既にマタジーを恋しく想っていた。




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南アの神秘の森へ スーパームーンの旅《上編》

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11月14日のスーパームーンと呼ばれる満月に導かれるように、私はソウルメイト マタジーの住むホグスバックという街に、友人と一緒に車で5時間かけて会いに行くことにした。彼女に会うのは1年ぶりだ。

何度も会いに行くと言っていたのに、タイミングが合わずに随分と時間が経ってしまった。久しぶりの再会をマタジーは心から喜んでくれ、満月の夜に一夜だけの“レインボーギャザリング”を開いてくれるという、嬉しいサプライズをくれた。

ヒッピーであり、シャーマンである、とってもスピリチュアルなマタジーを訪れたホクスバックの旅。ホグスバックのこの森は、たくさんのシャーマンやハーバリスト、ヨガの行者が住み暮している神秘的な森であった。


「虹の戦士」に学ぶ自然と一緒に生きる道

マタジーは自らをレインボーウォーリア(虹の戦士)と名乗る。それはアメリカ大陸の先住民ホピ族の予言のことを指しているのだ。ホピ族の予言にはこうある。

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When the earth is ravaged and the animals are dying, a new tribe of people shall come unto the earth from many colors, creeds and classes, and who by their actions and deeds shall make the earth green again. They shall be known as the warriors of the rainbow,
-Hopi prophecy

訳)
この地球が荒れ果てて、動物たちも死にゆく時、新民族がこの地球に現れるだろう。
彼らはさまざまな肌の色で、さまざまな宗教を持ち、さまざまな階級の人たちだ。
彼らの行いにより、この地球には緑が再び戻るであろう。
そして彼らは「虹の戦士」として知られるだろう。
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初めてこの預言を聞いた時、心が熱くなるのを感じた。もしかしたら自分もそうなのではないか、そんな想いがしたのだ。そしてマタジーはもうずっと虹の戦士として、自然と共に暮らす道を選んで生きている。

文頭の“レンボーギャザリング”というのは、この虹の戦士の集まりで、インターナショナルなものが毎年世界のどこかで開かれている。私はインターナショナルなレインボーギャザリングには参加したことがないのだが、2014年にトランスカイで行われたギャザリングに参加した。その時に私はマタジーと出逢った。

山が連なるこのホクスバックをマタジーのガイドで案内してもらう。

「花を摘む時、もし花が嫌がったら、それは摘まない方がいい。」
マタジーの言葉は、いつも自然と共にある。

「木は私たちよりも年上だからリスペクトするんだよ。」

彼女は花や風、木にとても自然に話しかける。
彼女と自然は一体化している。

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ホグスバックの森は、山の気候なので少し日本と似ている。冬には雪も積もるそうだ。
今、南アは春。日差しが暖かく、清々しい山の湿った空気を存分に味わう。日本が少し恋しくなる。
大自然の中を歩くのは気持ちがいい。本当にいい季節に来た。

足元には可愛い黄色い花たちが咲いている。


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私の暮らすトランスカイと気候が違うことから、やっぱり植物も違う。
やっぱり南アの植物は美しくて、ユニークだ。



下の写真は南アフリカの国花であるプロテアの種類の一つ。
残念ながら咲いているところは見られなかったが、とっても大きく存在感のある美しい花だ。蕾の姿も十分美しい。

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薬草に詳しい彼女は、アフリカの薬草から西洋の薬草まであらゆる薬草を使い、薬を作っている。
地元の人や観光客にミツロウやラベンダー、カームフリーエキスなどが入ったとバームと、ココナッツオイルベースで作られた歯磨きペーストを販売している。そのお店はコンパクトでこうやって広げるだけ。

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ホクスバックで作られたエッセンシャルオイルやソープも並ぶ。そして彼女はパワーストーンを熟知しており、その手先の器用さとセンスのよさで、とても美しいマクラメの作品を作る。自分に合ったパワーストーンやエッセンシャルオイルの相談にも乗ってくれる。
今回私も作品を置かせてもらったカフェは「バタフライ」というカフェ。

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まだ少し肌寒く、日向の中で食べるランチがとっても美味しかった。ここのママが「バタフライ」と呼ばれるマタジーの友達なのだけど、個性溢れるファンキーなママであった。もちろんお店の名前は彼女のニックネームから。

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写真上。バタフライのグリーンハウス。ここらは猿やバブーンが出るらしく、厳重なグリーンハウスを作らないと荒らされるそう。

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この日はサナが学校だったため、残念ながら彼は夫とお留守番。まだ学校に行ってない長女ンペポを連れ出した。
自然の中をズンズン進んで行くンペポ。彼女の足取りはとっても爽快で、彼女は一瞬で自然に同化した。
去年車が故障して、最近はなかなか村に行くことができないでいた。
自然を恋しく思っていたのは、私も同じだった。
あの森の杉の新鮮な香り。心が一気に解放され、自然の中に魂が飲み込まれる。


南アフリカ白人女性と原発の話
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ホクスバックのゲストハウスで働く一人の女性に出逢った。彼女はボーイフレンドと働きなが南アフリカ中を旅していた。
この街には3ヶ月ほど働きながら住んでいるそう。
趣味がスキューバダイビングだという彼女はこんな話を聞かせてくれた。
「私と彼は二人で旅をしているの。二人ともスキューバダイビングが好きだから、南アやモザンビーク、マラウィなどでダイビングを旅の途中で楽しんでいるの。
 タイにダイビングに行きたいんだけど、今ちょっと迷っているの。福島が太平洋に漏れているでしょう。太平洋はとっても放射汚染されているわ。」
彼女の言葉が胸に刺さる。海外生活をしている私は度々こうして、福島という問題が世界規模の大事故だということを再確認することがある。
世界からみると事故の当事者である日本人である私は、あの事故以来、いつも心に問いかけている疑問がある。

「私に何ができるだろう?」

それは私たち一人一人が、あの311の事故の後、一度は自分に問いかけた質問ではないだろうか。
広島、長崎、福島と三度も被曝した日本人だからこそ、個々に与えられた使命があると思う。
南アフリカも原発がすでに2基あり、3基目が検討されている。
私は原発の話を積極的に南アフリカ人と交わしている。
南アフリカ人の中には、自分たちの日々消費している電力に無関心の人もいれば、停電が多い南アフリカに原発は欠かせないという人もいる。そして今回出逢った彼女のように、原発が起こす事故の危険さを理解し、あってはいけないと考える人もいるのだ。


ホクスバックの森で魂を解放する
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森の奥へピクニックへ出かけた。大きなレッドツリーと呼ばれる木々。

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先月、マタジーのママが亡くなった。癌だったという。
心配していたが、彼女はその死を受け止めているように見えた。
「彼女のお葬式の後に、小さなセレモニーをこの木の下で開いたの。ママの魂がこの木に宿るように。
それから私はこの木に話しかけるの。ママに話しかけるようにね。
ママ、アイ ラブ ユー。」
そう言ってマタジーは、大きなこの木を優しく優しく抱きしめた。

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そして私たちは、マタジーママの木の下でランチを食べた。
高く木々が茂るこの森で、たくさんの野鳥の声に包まれ、とても気持ちいいランチ。

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湧き水が多いホクスバックの山々には、たくさんの滝を見ることができる。

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マタジーは靴を脱ぎ、足を湧き水の出る泉に足を入れた。
「足を清めたら、母なる大地を感じながら歩きましょう。」彼女は裸足のまま歩き始める。
私たちも靴を脱ぎ、土や草や岩などの感覚を楽しむ。
濃い空気、冷たい湧き水、所々で美しく咲く春の花たち。
大自然の中で魂が解放されるのを感じた。


スーパームーンの夜にギャザリング

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78歳のキャロルおばあちゃんは、ヨギの行者であり、ベジタリアンである。
オーガニックガーデンや、飼っているミミズから採れる堆肥、カフィヤヨーグルトの作り方など、いろんな知恵が学べた。とても穏やかで、優しいキャロルおばあちゃん。彼女にまた会いたいと思わずにいられない素敵な女性。
マタジーは彼女の敷地にあるトレーラーハウスで暮らしていて、私たちも図々しく別個のトレーラーハウスに泊めさせてもうらうことになった。

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引用:https://ja.wikipedia.org/wiki/スーパームーン#/media/File:Supermoon.jpg

森のピクニックの夜は今月14日のスーパームーンであった。
スーパームーンとは68年ぶりに月が地球に近づく満月。

このフルムーンの夜に、マタジーが開いてくれたレインボーギャザリング。
その神秘の夜の話は、後編で紹介するとしよう。



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2015年 日本滞在記④

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今回で最終回となる日本滞在記。日本滞在中、私はキャンプ道具と、着替え、そしてシソドワの作品を車に詰め込み、3週間サナとンペポと一緒に山口・島根・広島の旅に出た。
ここの山や浜に住む友人を訪れに。計画なんて何もなく、ただ飛び込むだけ。それが旅。

イベント出店でおいしいベジタリアンメニューを作ってくれるcafe Kukuluこと真耶ちゃん。
出店や料理の先生をしている彼女の料理の美味しいこと。

そういえば2012年、私が初めてこの地域へ来るようになったのは島根のパサール満月海岸という自給自足を目指す人たちが暮らすところへ足を運んだことからだった。当時は幼いサナと私の二人旅。駅まで彼女が車で迎えに来てくれた。その不思議な縁から今まで彼女はいつも案内人のように私をいつも誘い入れてくれる。



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2015年 日本滞在記③

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ここ数年、帰国のたびに通っている場所がある。
広島県、山口県、島根県。ここの山や浜で生活している人たちに会いに行くのだ。
車にテントと寝袋、着替えと作品を詰め込んで、九州の実家を後にする。

ここで出会った彼らの暮らしはとてもシンプルで、根っこがあって、自由な発想で、芸術的で、いつも私を感動させてくれる。2年に一度くらいしか顔を出さない私を暖かく迎えてくれ、家に泊めてくれ、再会を喜んでくれる。

2009年。ユーラシア・アフリカの旅を終えた私は、日本文化や日本人というアイデンティティ、日本の歴史について関心を持ち始めた。
3年弱、たくさんの国を放浪した経験は旅前の私の価値観を随分と変えてしまった。世界中の人と会って話をするうちに、いろんな学びを得て啓発されたのだ。


日本へ帰った私はしばらくすると自分の居場所に少し違和感を持ち始めた。同じ言葉を話しているのに、周りの人たちと理解し合えないという気持ちが強くなってきた。そしてアフリカへ移住して初めて日本に帰国した時、旅でいつも感じているあの導かれるような感覚を感じながら、この地方へたどり着いた。

彼らの多くは山や浜などの田舎を好んで生活し、今でも薪を使う生活をしている。
家庭菜園で育てた野菜を食べ、五右衛門風呂に入り、ギターの音に身体を揺らす。

貧しいけれど貧しさを楽しみ、工夫して何でも作ってしまう暮らし。
そこには日本の暮らしの知恵が今も活用されていて、タイムトリップしたようなそんな気にもなる。

その暮らしはアフリカの暮らしと同じように、時間がゆったりと流れているのである。
真の豊かさを探求するその生活は私の目にはムーブメントのようにも映り、私もアフリカで暮らしているものの、そのムーブメントに賛同する一人となった。

アフリカを旅した時、私はアフリカ人の自然との付き合い方に心底感動していた。彼らは自然の中に抱かれるように暮らしていて、自然を破壊して道路や大きなビルを建てることを「開発」や「発展」と呼ぶ教育を受けた私に、自然の一部になる歓びを教えてくれた。

日本人が自然と共存していた暮らし。日本人の身体に合う食べ物を食べ、日本人に合った暮らし。土地のもので賄う暮らし。自然と循環する暮らし。そんな大和の生活が知りたくなった。忘れ去られそうになっているたくさんの日本の知恵。彼らはそんな暮らしを遊びのように楽しみながら送っているのだ。



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2015年 日本滞在記②

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前回から始まった「2015年日本滞在記」。第2回目の今回は地球アート雑貨sisodwa(シソドワ)の活動のお話。

いつもお世話になっているお店、作品を心待ちにしてくれている貴重なシソドワファンの方々、ワークショップに参加してくれた方々、お話会に参加してくれた方々、いつも私がブログを閲読してくださっている方々。本当に私たちシソドワにとって、ありがたいことです。

シソドワを夫と始めたのが2009年。私たちの活動は6年目を迎えた。
地球と循環していけるように。作品の素材には自然のものを。それはそれまで地球を旅してきて、その普遍的な美しさに魅了されたこと、そして自分という個人がこの大きな有機体の一部なのだと実感した経験からだ。

素材は桃の種、アボカドの種、グアヴァの実など、見た目ではわからず名前を聞いて驚くもの。数珠玉などの懐かしいもの。そしてラッキービーンやジャカランダ、ボートプランツなんて見たこともないようなものまで。。。もう数え切れないくらいの素材がある。本当に無限大。そして素材集めは私の自然とのコミュニケーションに欠かせないこと。今ではサナもンペポも巻き込んで木の実あつめ。種あつめ。

その色様々、形様々な自然素材のビーズたちを眺めていると、果てしなくインスピレーションが湧いてくる。地球が作り出すアート。私はビーズたちを思いついたままにマッチさせたり、彫刻を施したり、草木染めをしたりする。素材によっては亜麻仁油を重ね合わせてツヤを出す。

シソドワの活動は革細工やアクセサリーの作品制作を以外にも、アフリカの暮らしの話を通じてシンプルライフを発信するということにもトライしてきた。エッセイや、シソドワ新聞、お話会、その活動もジワジワと共感の声を得て広がり始めている。今回の帰国は遥か遠くの地アフリカから、母国日本へ向けて発信する声の反響を聞くことができた。



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