南アの神秘の森へ スーパームーンの旅《下編》 - sisodwa
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南アの神秘の森へ スーパームーンの旅《下編》

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Dear Mataji
It was a very special night at that full moon night in Hogsback. I could feel my spirit was so free.
That full rainbow around the super moon , it was wonderfull. I just can’t forget it !
I love you so much ,my rainbow family.

今回下編をお届けする「南アの神秘の森 スーパームーンの旅」。
《上編》はこちらから→「南アの神秘の森 スーパームーンの旅《上編》」

マタジーの住むホクスバックは山々に囲まれた、森の中にある美しい町だ。
先月14日。68年ぶりに月がこんなに太陽に近づいたという満月「スーパームーン」。私とンペポと友人はそれに導かれるようにマタジーを訪れる旅を決行した。学校があったサナは残念ながら、夫と一緒にお留守番。
彼女に会うのは実に1年以上ぶり。

行く前のメールのやりとりで、彼女はこう言った。

「シスター、長い間会えなかったあなたが、スーパームーンに現れるというから、私の中にビジョンが生まれたの。
スーパームーンの夜は、あなたのために一夜だけのレインボーキャザリングを開くわ!」

マタジーが私をどれだけ歓迎してくれているかがわかり、私の心は熱くなった。
そして南アフリカで「本当の友達」を作ることがどんなに難しいのかを実感していた私は、彼女の言葉に心から感謝した。


マタジーと焚き火を囲んで



マタジーは、とってもスピリチュアルな女性だ。
彼女はクリスタルを熟知していて、今はシャーマンになる修行を積んでいる。
彼女を人をヒッピーと呼ぶ人もいる。

彼女が今暮らしているのは、78歳になるヨガの行者のおばあちゃんの裏庭にある小さなトレーラーハウス。
そこには彼女の薬を作る小さな工房が一緒になっていて、たくさんの薬草が置かれている。

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再会の夜、マタジーの工房で焚き火を囲んだ。
山に囲まれたホクスバックは春だというのにまだ朝晩は冷えこむ。

私たちは再会を喜び、夜遅くまでおしゃべりを続ける。

会えなかったこの1年分のことを伝え合い、何度も再会を喜び合った。

マタジーは不思議な女性だ。

たくさん知恵があって、スピリチュアルで、情熱的。
と同時に心の中に抑えきれない感情を持った女性でもある。

その夜のお月さまは、頬えむかのように私たちを照らしてくれていた。
明日満月を迎えるその形はほとんどまんまるだ。

真夜中のおしゃべりを終えて、ベッドに着く。
寝袋の中でしばらく目を開けて天井を見つめる。

山の中でマタジーと迎えるこのスーパームーン。

なんだか素敵な旅になりそうだ。


レインボーキャザリングの準備

翌日、私たちはピクニックを楽しみ、夕方からレインボーギャザリングの準備に取り掛かった。
持ち寄りの料理を一品ずつ作り、支度をする。
出発前に、彼女は天然香ンペポを使って私たちを浄化してくれた。

彼女は鷲の羽でできた扇子を片手に持ち、ンペポを焚くと、体中にその煙をくぐらせる。

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リンという女性の家に着いた時には既に夕方になっていた。

リンは南米で修行を積んだシャーマンで、マタジーの先生でもあった。

なんと彼女の家には大きな狼が二頭、放し飼いにされていた。
一頭は白くシベリアンハスキーに似ているものの、体はそれよりも遥かに大きく、ブルーとグレーの片方ずつ違う色の目を持っていた。フレンドリーな彼女は私のそばへ来ては体を摺り寄せて、立ち去って行く。

もう一頭は黒い狼。サイズこそシベリアンハスキーくらいのものの、決定的に違うのはそのオーラ。彼女はとても気難しく、敏感で、繊細。匂いを嗅ぎには来るものの、その姿に媚を売る気は全くなく、一瞬緊張が走る。

リン曰く、彼らは72%狼の血を引いているとか。
狼はアパルトヘイト時代に、白人がヨーロッパから南アフリカに警備に使おうと持ち込んだらしい。

私はいろんな色の花が咲くリンの家の庭で、花を摘み取って、トーキングサークルを飾る。
レインボーギャザリングが行われるサークルを「トーキングサークル」という。
これはネイティブアメリカンの文化で、話し合いの輪である。

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そしてマタジーはホワイトセイジの煙と祈りを、東西南北と全てのスピリットに捧げる。

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そしてトーキングサークルの真ん中にある聖なる火を熾す。

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レインボーギャザリングが開かれる


マタジーはトーキングサークルに入る前に、一人ひとりの体を浄化する。

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緑のマントを纏っている女性がリン。
とてもフレンドリーな彼女だけど、いるだけで存在感のある女性だ。

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聖なる夜に、聖なる火を囲んで


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(Photo by Joshua Newton)


8人ほどで始まったギャザリング。
日中はあんなに天気が良かったのに、山の天気は気まぐれだ。
さっきからポツポツと小雨が降っていた。

私は持ってきたブランケットで、もう眠たそうなンペポを包み込む。

そして全員で東西南北のスピリットに感謝を捧げ、いよいよキャザリングが開かれようとするという時に、どこにいたのか二頭の狼がトーキングサークルに入ってきた。
そして空へ向かって遠吠えを始めたのだ。

ワオーーーーン
ワオーーーーン

太陽はとうに沈んでいて、二頭の大きな狼のシルエットが空へ向かい遠吠えを繰り返す。

月まで届きそうな勢い。

私の鼓動は高くなる。

空は雲に覆われていたが、その雲の上に満月があることを、狼たちが改めて感じさせてくれる。

私たちは魂が呼び起こされるのを感じていた。


呼び寄せられた「虹の戦士」


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(Photo by Ray Hennessy)


一人、また一人と遅れながらも人が来た。
気がつけば15人ほどの輪になっていた。

オランダ系。
イギリス系。
インド系。
ベルギー系。
コサ族。
カラード(混血)。
フランス人。
日本人。
ユダヤ人。

ほとんどが南アフリカ人ではあったけど異なる民族が集まり、私たちは多民族の集まりになった。
あのホピ族の予言が頭をよぎる。
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When the earth is ravaged and the animals are dying, a new tribe of people shall come unto the earth from many colors, creeds and classes, and who by their actions and deeds shall make the earth green again. They shall be known as the warriors of the rainbow,
-Hopi prophecy

訳)
この地球が荒れ果てて、動物たちも死にゆく時、新民族がこの地球に現れるだろう。
彼らはさまざまな肌の色で、さまざまな宗教を持ち、さまざまな階級の人たちだ。
彼らの行いにより、この地球には緑が再び戻るであろう。
そして彼らは「虹の戦士」として知られるだろう。
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トーキングサークル

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(Photo by Dyaa Eldin)

トーキングサークルが開かれると、「トーキングスティック」を持った者だけが発言することができる。他の者は話を「聞く」。トーキングスティックは誰一人洩れることなく、一人ひとりの手に回ってくる。それは、サークルを囲む全ての者が発言するチャンスを持っていることを示す。トーキングスティックを持った者は、メッセージを最後まで誰にも邪魔されずに言うことができる。そして聞く側も最後まで、そのメッセージを聞くことで、「聞く」ということを純粋に体験する。

リンによってトーキングサークルが開かれた。

「偉大な魂よ。偉大な月よ。ただ今日、私たちはあなたを見ることができないけど、頭上にあなたを感じています。
今宵、私たちと共に儀式を一緒に過ごしてくれてありがとう。そしてここに集まった人との出会いにありがとう。降ってくるこの水(雨)にありがとう。火よ、偉大な火よ。常に私たちを暖かくしてくれてありがとう。そして私たちを母なる地球と一体にさせてくれてありがとう。」

トーキングスティックはサークルの中をゆっくり回る。

インド系 南アフリカ人のイシュヌの手にスティックが渡った。
「今夜、本当はここにくる予定じゃなかったんだ。他に行かなければならない用事があったんだ。でもなぜかその用事が突然キャンセルになった。だからこうしてこの席にくることができたんだよ。僕はこれを偶然だとは思ってない。
今夜、僕はここにくることになっていたんだ。」

オランダ系 南アフリカ人の女性はこう言った。
「最近夢に大きな狼が出てきたの。白いその狼の目は片方がグレーで片方がブルーだった。その狼はじっと私の目を見ていたの。そう、私はこの子の夢を見ていたのよ。」とリンの狼を指差す。彼女がこの白狼を見るのは初めてだった。

それぞれが呼び寄せられるように、このトーキングサークルに参加したことを話す。

そしてスティックは私の手に回ってきた。
そのスティックを少しの間見つめる。そひて目をつぶり、心の声に耳を傾ける。

「私はこのホクスバックにいる間、この神秘的な山々に囲まれて、魂が解放されるのを感じているの。
長い間この地に来ると約束していたのに、いろいろな理由で来れなかった。けれどこの満月の夜、私はこうしてこの聖なる火を囲み、ここに座っているの。私はただ、そのことに感謝しているわ。」

スティックは回っていく。

そこにあの78歳のヨガ行者のキャロルおばあちゃんが到着した。虹色のジャケットに、彼女の顔より大きなメガネをかけて、かわいいニット帽を被っていた。なんとファンキーな78歳なんだろう。思わず微笑ましくなる。

マタジーがお香を持ってキャロルおばあちゃんを浄化する。
そしてリンがキャロルおばあちゃんを隣に呼び寄せた。

おばあちゃんはゆっくりと腰を下ろす。

と、あの気難しい黒狼が彼女のそばに寄ってきた。私はそれをぼんやり眺めていた。
突然その黒狼は背中を地面に擦り付け、キャロルおばあちゃんに腹を見せた。

服従のポーズだ。

私は目を丸くした。
おばあちゃんはゆっくりと黒狼の腹をさすってやる。そして黒狼は去っていった。

一瞬ではあったが、キャロルおばあちゃんの魂を見たようで、私は秘かに感動していた。
彼女の生き方でもあるヨガ。彼女は本当に優しく、厳しく、穏やかで、精神が安定した女性だ。黒狼も彼女の魂に服従したに違いない。私は改めてキャロルおばあちゃんをリスペクトした。

スティックが彼女の元に回ると、彼女はインド哲学の本を取り出し、ページを開く。そして私たちが穏やかな精神で、全ての物事を受け入れて暮らしていけるよう、祈りと共にそのページを読んでくれた。

スティックは止まることなく回っていく。

ある人は辛い経験を持ち出し、それに立ち向かう強さを教えてくれた。
ある人は自然と共にある喜びを感じることを教えてくれた。
ある人は食事が私たちの体を作り出すので、健康な食事をすることの大切さ。また現代で健康な食事をすることがどんなに難しいかを訴えた。

スティックが私の元に再び回ってくると、私はあの旅から続く不思議な人生について話していた。

「私は東の果ての民族 日本人よ。あの年、そう、あれは10年前の2006年。私は日本からフェリーに乗って中国へ渡ったの。そしてその後、電車に乗ってモンゴルへ渡った。それからシルクロードを渡ってユーラシア大陸横断を始めたの。途中、私はヒッチハイクを始めたわ。宿もできれば民泊をした。ヨーロッパを旅した後、このアフリカの大地にスペインからフェリーで足を踏み入れたの。
そして私は自由自在に風のごとく、アフリカ中を旅したわ。ヒッチハイクと民泊を繰り返し、文化や自然、たくさんのことを学びながら旅をしたの。

だから私はこの地球上に暮らす民族が、私の民族と同じように、優しく人に手を貸してくれること知っているの。
豊かな人も貧しい人もいたけれど、それぞれみんな明るく暮らしていた。

アフリカのジャングルの奥地までも歩いて行ったわ。彼らは何も持っていなかった。完全な自給自足の暮らしよ。
でも「何も持っていない」と決めつけているのは私だと気が付いたの。

2年あまりの旅の末、私は南アフリカへたどり着いた。そして夫と出会いトランスカイで暮らすことになった。気がつけば私はアフリカに永住することになっていた。
何にも縛られず、身を任せて生きていれば、私はいつも何か漠然とした大きな力に守られていると感じたの。

旅をしなければ見えないことがたくさんあった。旅を通して世界を色眼鏡なしで見ることができるようになったの。だから私はその経験をこの聖なる火を囲む人たちとシェアしたいと思うのよ。」


リンがトーキンサークルを締めくくる時、小雨は既に止んでいた。スーパームーンはまだ雲に覆われていたが、そんなことはどうでもよかった。彼女は私たちの頭上に確実に存在していた。その証拠に、私たちの魂は解放され、とてもスペシャルな夜になったのだ。

私たちはハグをし合い、それぞれの家路についた。

スーパームーンを眺める夜


その夜、マタジーの工房で、私たちは満月とトーキングサークルの興奮を感じ、おしゃべりをしていた。
深夜になると、風に乗って雲が流されていき、そのスーパームーンが姿を現した。満月は太陽のように明るく光り輝いていた。私たちは焚き火を外に移動し、満月の下で朝の4時までおしゃべりをした。
マタジーの工房の隣からは山々のシルエットが見え、満月とその見晴らしが最高であった。

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(Photo by Linda Xu)

翌日友人の仕事の都合もあり、私たちはホクスバックを去らなければならなかった。

マタジーとキャロルおばあちゃんは二人で見送りに来てくれた。

「ありがとう。また来るから。その時はキャロルおばあちゃんに料理を教えてもらいたいの。」

私はキャロルおばあちゃんにそういうと、彼女はいつでも私を歓迎してくれると言ってくれた。
そしてマタジーとの別れ。しばしのお別れ。次はいつ会えるだろう。

「マタジー。また会おう。何度も会おう。トランスカイにも遊びに来て。私もホクスバックに遊びに来るから。」

そう言って抱きしめ合う私たち。そして彼女は愛おしそうにンペポを抱き上げた。
この旅でマタジーとンペポの間にも友情のようなものが芽生えていたようだった。

バイバイ、マタジー。また会う日まで。
次は1年後になんてならないように、会いに来るよ。
素敵なレインボーギャザリングをありがとう。
I love you so much!

帰りの車の中でンペポはグッスリ眠っていた。
私はぼんやりとあの満月の夜に想いを馳せ、既にマタジーを恋しく想っていた。






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