新連載:ラスタマンの知恵袋:第1回ジRASジュッダ・ハイが見せるトランスカイと地球の美しさ - sisodwa
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連載:ラスタマンの知恵袋

新連載:ラスタマンの知恵袋:第1回ジRASジュッダ・ハイが見せるトランスカイと地球の美しさ

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第1回   RASジュッダ・ハイが見せるトランスカイと地球の美しさ

私の周りに暮らすラスタマンたちが、あまりにも個性的でユニークで、ナチュラルな暮らしをしているので、ドキュメンタリーを作ったらどうか、という軽い気持ちから始めているこのシリーズ。

ラスタファーライを一度に説明すると、なんだか小難しい記事になってしまいそうなので、ラスタマンを紹介しながら回を追い、少しずつラスタについて、私の知っていることやラスタマンのする話を書いていこうと思う。
彼らの暮らしはとてもポジティブな刺激と学びが散りばめられている。そんな日本ではあまり知られていないラスタマンのこと、ちょっと読んでみませんか。


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第一回で紹介するのはRasジュッダ・ハイ。彼は夫セコの弟だ。つまり私の義理の弟。
ジュッダの暮らしはトランスカイの丘と丘の連なる大自然の中。2010年私がこの地に移住してきた頃、この丘の上の彼の家は小さな掘っ立て小屋だけだった。その彼が少しずつリユース素材を集め、セルフビルドで建てているこの建物。彼の建てる家は独創的で、ヘンテコで、面白い。

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photo by Pegah

通称「バックヤード」。バックヤードは丘の上に建つ彼自作の城。
家づくりって、大工さんに頼んで、きっちり、かっちりっていうのが日本人の考え。結構な費用もかかる。
しかしバックヤードはそんな考えを180度覆してくれる。
「買わない暮らし」の可能性を追求する彼は、空きボトル、再利用のパレット(搬送用に使われる簀の子のようなもの)、近くの川の砂、粘土、森から採取した柱などを使って、数年前から少しずつ家や畑などを作っている。

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手前は新しく増設されている彼の家の一部。古タイヤを利用している。奥が母屋。
材木を作る時に出る廃材なども格安で手に入れる。近くの森で竹も採れるとか。
温暖な冬と、涼しい夏という南アフリカの気候は彼の暮らしをより快適なものとする。

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彼の畑はオーガニック。コサ農法、自然農法などを混ぜ合わせた彼独自の農法で、ほうれん草、かぼちゃ、キャベツ、人参、モリンガ、パパイヤ、スイカなどが植わっている。

多くのラスタマンがそうであるように、彼もまたベジタリアンである。彼は「畑は僕の冷蔵庫のようなんだ。腐らずに食料を保存してくれるからね。しかもとっても新鮮だよ。」と笑いながら言う。畑の周りには鋭いトゲを持つアカシアの枝が柵のように置かれ、周辺で暮らすヤギなどの動物が入ってくるのを防いでいる。

小さなミミズを箱いっぱいに飼育し、その下から出てくるワームジュースという肥料を作ったり、野菜クズからコンポストを作り、肥料も買わずに自分で作る。

電気は小さなソーラーパネルを使い、夜の電気や携帯電話の充電などを賄う。特に大量の電気を使う電化製品などもないシンプルな暮らし。




自然と文化を愛するトランスカイのラスタガイド

彼の住む村の近くに「Coffee bay」というこの辺で有名なビーチがある。そこから車で 20分くらい走ると彼の村がある。丘の上にある彼の家から見る景色は素晴らしい。家の前に流れるウムタタ川、その谷間を飛ぶイーグルを同じ目線で見ることができる。

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Coffee bay にはたくさんの欧米人ツーリストがいて、彼はそこからツーリストに頼まれてエコロジーに暮らす彼の「バックヤードツアー」や「Hole In The Wall」というトランスカイの自然が作った、大きな岩に穴が空いたアートなどの周辺のツアーをしている。

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(Hole In The Wallは波に侵食され穴の空いた岩)

このコースト沿いの地域の植物は独特のものがる。Coffee Bayから歩いて12km。もちろん車で行くこともできるけど、景色を楽しむために、天気の良い時は歩くこともできるのでおすすめ。ジュッダはハイキングコースを熟知している。
このHole In The Wall以外にもPSJ(Port St. Johns)というビーチ、ブルングラなどなどトランスカイを代表する素晴らしい場所や、秘境、ローカルしか知らないような穴場、コサ文化が体験できる村々まで、彼のツアーはツーリストを飽きさせない。
そして彼の言葉には地球と共に暮らす、一人のラスタマンのメッセージが込められている。

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トランスカイで育った幼少時代

彼は私の夫セコと同様、トランスカイの内陸のそこらで一番高い丘の上で、電気も水道もなく育った。日本人から見るとその暮らしは貧しく映るかもしれないが、この兄弟は彼らが育ったその暮らしに誇りを持っている。そのおかげで今の二人があるのだ。ジュッダは自然を愛し、大人になってもこうして工夫に溢れたオフグリットの暮らしを楽しんでいる。

何もかも全自動で快適な暮らしの中で育つことは、豊かなことかもしれないが、何もないところで育つ強みがある、私は旅やここでの暮らしを通して、そのことを学んだ。最初から持ってないものは、持たなくても生きていけるのだ。この地の先住民は今も地球の仕組みに従って生きている。環境問題も、エネルギー問題もほとんど関係ない彼らの暮らし。逆に何もかもある暮らし、例えば全自動のお風呂や、ハイテクなトイレ、ハイテクカーナビ、食器洗い機など、今は便利と感じているけれど、今赤ん坊たちの世代は本当にそれらを便利と感じて生きていくのだろうか。もしくはそれらがないだけで、苦痛に感じるようになってしまうのではないか。

ジュッダは青年期にポートエリザベスと呼ばれる、おそらく南アフリカで第3に大きな工業都市の大学に行くが、その後はトランスカイに戻ってきて、大自然の中で暮らすことを選ぶ。

都市の物欲の渦に巻き込まれる人々。物質社会を大人になってから経験することで、都市で暮らす周りの人たちには見えないことが、彼の目には鮮明に見えたのである。

南アフリカはアフリカの国の中でも特殊な国だと言える。それにはアパルトヘイトという政策が1994年まで行われていたという歴史が大きく影響している。南アフリカは先住民族の黒人、出稼ぎにアフリカ全土から来ている黒人、白人、インド人、混血のカラードと呼ばれる人たち、マレー系、パキスタン人、中国人など多民族の国であり、多民族だけど、その民族があまり混じり合うことなく暮らしている。そしてアパルトヘイト政策の果て、南アフリカは経済発展を遂げることはできたものの、その恩恵を得ているのは白人を中心とした上流階級のみの、格差の激しい異様な国と化してしまったのだ。

ラスタマンを語る時に、このような政治的背景を避けて語ることはできない。彼らはこのようなシステムによって剥奪された、アフリカ人としての人間らしい本来の姿を主張しているからだ。現にこの社会システムというのは、世界中の先住民のためにあらず、一部の先進国のために存在しているようなところがある。それぞれの国の通貨価値を見てもそうだが、経済発展を遂げている国が強国であり、資源があっても経済発展をしていない国は弱国である。強国は弱国から安く資源を買うことができ、安い労働力を使うことができる。これでは世界中がアパルトヘイトの中で暮らしているようなものだ。

彼らはこのような社会システムのことを「バビロン」と呼ぶ。それは旧約聖書(ラスタは聖書を聖典としている)に出てくる私腹を肥やしてできたバビロニア王国のことを指している。私が感じたのは、南アフリカやジンバブウェを始めとする政治的混乱が大きいアフリカの国にはたくさんのラスタマンが存在している。ラスタファーライとは、このシステムの不平等さゆえに、そこに現れたムーブメントでもあるといえるだろう。
世界的に有名なラスタマン、ボブ・マーリーは「Get up Stand up」でこんな風に歌っている。

You can fool some people sometimes,
But you can't fool all the people all the time.
So now we see the light,
We gonna stand up for our rights.

中には馬鹿にされるやつらもいるだろうけど、
いつも全ての人たちを馬鹿にできるとは限らないぜ

だから今、一筋の光が見えるんだ
俺たちの権利のために立ち上がろうぜ



バビロンの手は大自然のトランスカイの奥地まではそうそう届かない。ジュッダは物質社会から少し距離を置き、「買わずに生きる可能性」を考える。そして欧米からこのトランスカイの地を訪れるツーリストにその思想を伝え、それぞれの国にいては感じることのできなかった価値観や暮らしを体験してもらっている。

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(家の中から。ボトルを壁に埋め込めているので、カラフルな光が入ってきれい。)Photo by Pegah

彼の暮らしは遥か昔から彼のご先祖様がそうしてきたように、地球の仕組みに任せている。そんな彼の見せてくれるトランスカイツアーは、豪華で優雅な旅を求める人にはちょっとお勧めできないが、アフリカの大自然を求め、エコロジーな暮らしに興味のある人であれば、とっても楽しめるツアーになるだろう。

さてこのジュッダだが、彼の暮らしはとてもクリエイティブなので、この「ラスタマンの知恵袋」で今後も食や、彼の家の内装、クラフト作品、彼の思想など紹介していきたいと思っている。乞うご期待!




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