「人を救うのではなく、愛の循環の中で生きる」銅の雫ピアス2017年 - sisodwa
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sisodwa さくひん・工房

「人を救うのではなく、愛の循環の中で生きる」銅の雫ピアス2017年

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アクセサリー作りが楽しくてしょうがない。

少し前のブログで紹介した"旅するビーズ"のお話。いろんなところからビーズが私の元に集まってきて、それを私の手を通して作品になって、日本の誰かの手に渡るって話。

「縁があった美しいビーズたちを使って」→リンク

実は最近、こんな面白い体験をした。

その日、私は日本から買って帰ったアクセサリー用のワイヤーの残りを見て心配になっていた。もう残りが少なくなっていたのだ。私は木の実や種などのナチュラルビーズは日本で買って送ったりはしないが、パーツだけは、日本で高品質の自分の気に入ったものを、帰国した時にどっさりと買ってアフリカに持ってくる。ラジオペンチや、キリ、ノコギリなどのツールもそうだ。日本で買えるツールのクオリティは南アフリカでは求められない。

母に頼んで送ってもらうか。悩んでいた時に、夫セコになんとなくワイヤーを見せて「こんなのウムタタで買える?」と聞いてみた。「うん。電気関係のパーツ屋とかで買えるんじゃない?」と答える彼。

翌日、私はそんなことも忘れて作品作りを楽しんでいた。プレーヤーからはボブマーレィのCD”KAYA”が流れている。

I'm so high, I even touch the sky

Above the falling rain

I feel so good in my neighbourhood, so

Here I come again

〜引用:「KAYA」 Bob Marley〜

そんな気持ちの良い日の昼下がり。セコが「こんな銅線見つけたんだけど、使う?」と毛糸のように巻かれた銅線を私に見せた。

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私は思わず飛び上がり、そのクオリティを確かめる。強度もしっかりしている。しかも銅。「でもこれどうしたの?」と聞くと、「トランスフォーマー(変圧器)が道端に捨てられてて、その中から持ってきたんだよ」といういう。妻へのプレゼントが拾ったものとは・・・。なんともセコらしい。そしてそれは私が今、必要としていたものだ。嬉しくないはずがない。私たちは二人ともリサイクルが大好きなのだ。

その銅線にインスパイアされ、私はガーネット、ローズクウォーツなどのストーンと合わせ”ワイヤーリング"を作り始めた。その日1日ワイヤーでリングを作った私は、もっと太めの銅線が我が家に昔あったのを思い出し、ゴソゴソと探し始めた。ちょっと探して見つからなかったので諦めた私は、できたリングを友人シャローンに見せて感想を聞こうと、散歩がてら出来立てホヤホヤのリングを持って外出した。

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シャローンは大層私のワイヤーリングを気に入ってくれたので、彼女が一番気に入った物を一つプレゼントした。彼女は深い絆をもたらすとされるガーネットのついたものを選んだ。その後、お金を払うときかない彼女。私は「ここに来る前からプレゼントするつもりだったの」と言って笑い飛ばした。しばらくして、シャローンは思いついたかのように、物置き棚を開き、何か探し始めた。


「あった!あった!」と笑顔で戻ってきた彼女の手にはビニールが巻かれた太い曲がった棒があった。「これ何?」と聞く私。手渡されてそのズッシリとした重さを感じる。そして私は棒の切り口を見て、ビックリした。



これは・・・・・太い銅線・・・・!

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(ビニールを剥がした銅線)

「それ、あげる。」とシャローンは私の目をまっすぐ見て言った。「ブレスレット作ろうと思ってたけど、未だに使ってないし、モモが持ってた方が価値があるわ。」と言う彼女。

私はシャローンの顔を覗き込み、「ねぇ?信じられる?このワイヤーリングのワイヤーもセコが偶然拾った物をくれたの。そして私、今日この手の太めの銅ワイヤーが家にあったなぁと思って探してたの。でも見つからないから諦めたの。」と言った。この太い銅線が今の私に必要だったことを知って彼女は喜んだ。

神様、ありがとう。私はなんだか嬉しくなった。そしてシャローンにこう約束した。

「作品ができたらシャローンにまた持ってくる。」

そしてその翌日、私は朝からカチンコチンと工房で大きな音をたてて、昨日シャローンにもらった太い銅線を叩く。セコの弟が銅のブレスレットを作っているので、道具は一式ある。

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私は午前中に作業をすると、ものすごいインスパレーションが頭に閃くので、物書きの仕事も、ガーデニングも、アートも、畑も朝に力一杯仕事をする。そうすると作業が閃きによってどんどん進化して、午後には想像もしなかったようなことになることがよくある。

この日の朝、私は、銅線をカチンコチンとハンマーを叩いて、一つのウォータードロップを作った。手打ちで金槌で打ったエフェクトが手作り感が出ていて、とってもいい。真っ新の銅はピンクがかっていてきれいだ。使えば使うほどあの銅独特のアンティーク感が出てくる過程を楽しめるのもいい。

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私は銅のウォータードロップを作った後、アベンチュリンなどのストーンを真ん中に入れ、ぶらぶらさせる。うん。この銅の色とストーンの色が絶妙だ。いろんなストーンバージョンを作ろう。一つ一つ手仕事で作っていく。そういえば、このストーンもマクラメをやっている友人マタジーからいただいた物だ。

南アの神秘の森へ スーパームーンの旅《上編》→リンク

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実はマタジーに以前、「このパワーストーンはどうやって集めてるの?」と聞いたことがあった。その時彼女は「クリスタルってね、本当に面白いの。そりゃたまには買うこともあるけど、クリスタルを扱ってると、どんどん石が集まってくるの。」とウィンクして教えてくれた。そして「このクリスタルがモモのところに行きたいって言ってるから、これをあげるわ」と金色のクリスタルを私の手に握らせてくれたのだった。

そういえば、今、私も彼女からもらったこのパワーストーンと、セコとシャローンからもらった銅線で作品作りをしている。今必要な物が、このタイミングで手元に届く。そんな偶然だけで、私は自分のやっているアクセサリー作りが天職のような気持ちになる。天職とは、きっとお金とはあまり関係なく、魂のまま楽しめて、無限の閃きを感じ、宇宙全体が私の味方をしてくれるような職のことではないだろうか。

あぁ、神様、ありがとう。丁寧に一つ一つ心を込めて作品作りに励みます。

私の作品は冒頭でも述べた通り、ピアスのフック、丸カンなどのパーツは日本で買っているが、主な部分は(木の実など)拾った物や、(使ってない天然素材アクセサリーなど)いただいた物、食べた後の種、植えた物、などでできている。拾った物は拾ったままではなくて、丁寧に洗い、亜麻仁油を塗り、ヤスリをかけたり、彫刻を施したり、穴を開けたりして使う。

シソドワの作品のコンセプトは地球と循環できるようにということ。
土に還るものや、捨てられるはずだったものをリサイクルして使っている。

当初は一緒に働いてくれるコサ族の女性がいたんだけど、手先が器用でなかったばっかりに、4年以上働いてもらったが、働き続けることができず、今はほぼ私とセコだけでやっている。私は人を救えるほど、立派な人間ではないので、事業を始めて、雇用を生んで、貧しい人たちを助ける、というような考えはあまり持ってない。そうしている人を批判しているわけではなく、世界の困っている人を探して救うために何かする、というのは私の性に合わないのだ。私も困った時には助けが必要となる、ちっぽけな人間であると考えるからである。

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人間だけではなく、動物や植物や、地球などすべての関係性に言えることだが、私はコミュニケーションには「愛」が欠かせないと思っている。地球と循環するというコンセプトの私の作品は、地球を救おういう気持ちから生まれているのではなく、地球を愛する気持ちから生まれている。

目の前で誰かが困っていたら、それがアフリカ人であれ、日本人であれ、中国人であれ、何人であれ、自分のできることをしたいと思う。日常的にそんな愛情深き人間になりたいと思う。それはあのヒッチハイクの旅で、私に愛を持って手を貸してくれた人たちのように。一方通行で誰かを助けるというより、愛が循環する感じと言ったらわかりやすいだろうか。その愛の循環の輪の中で、私は作品作りをしている。

多くの人間がそうであるように、私もまた一生懸命生きる道を模索する一人だ。私は溢れる創造力を神様から授かった。だからその力を使い、生きていきたいと思う。自分の手で作れるうちは、自分の手で作りたいという職人精神の方が大きいのだ。

そういうことで、私の作品作りは、今日もまた続くのである・・・。

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